国立演芸場とは1974年に日本の伝統文化の発展を願って作られた演芸場です。落語や講談、浪曲や漫才など各種演芸が開催される場所となっています。席数約300席ほど。
この記事では国立演芸場が主催となり若手に贈られる名誉ある賞の「花形演芸大賞」についてご紹介します。
それと私のいった花形演芸会の感想も。
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春風亭一之輔、柳家喬太郎、桃月庵白酒、
入船亭扇辰、三遊亭兼好、三遊亭圓生など
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花形演芸大賞とは
花形演芸大賞とは毎月開かれる「花形演芸会」に出演した出演者の中から、年間優秀者を審査員が選ぶ賞となっています。国立の賞ということもあり、若手にとっては価値の高い賞!
▼基本情報
【開催日】毎月最終週の週末
【出場資格】入門から20年以内の若手(東京・上方)
【出場者】落語家・浪曲師・講談師・漫才師等の色物OK
【賞の発表】毎年3月末
▼賞のルールはちょっと複雑
- 入門20年以内の若手が花形演芸会に出演し審査員が銀賞を選ぶ
- 銀賞受賞後は年に2回、花形演芸会にレギュラー出演(10年間)
- 銀賞受賞者の中から大賞・金賞を3月末に選ぶ
- 翌年6月開催の授賞式+落語会「花形演芸会スペシャル」に出演
令和3年度花形演芸大賞受賞者
2022年度の花形演芸大賞はなんと音曲師の桂小すみさん。音曲師としては初受賞!
音曲(おんぎょく)とは三味線に合わせて「都都逸」「長唄」などの歌を歌うというスタイル。
小すみさんはもともと東京学芸大学音楽科在学し、さらにウィーン国立音楽大学に留学してするなど正統派音楽畑の才女。
2018年春に音曲師に転身し、ホーンセクションとコラボしたり、伝統的な曲から「カレーを作ろう」「もしもし亀よ 大薩摩ヴァージョン」など新しい音曲の世界に挑戦しています。
▼受賞者一覧
▶神田松之丞「忠治山形屋/ボロ忠売り出し」の動画
▶瀧川鯉八「暴れ牛奇譚&柳亭小痴楽とトーク」の動画
▶玉川太福の世界 新作浪曲「地べたの二人」CD&MP3
過去の主な歴代受賞者
▼複数回大賞受賞者
【3回】柳家喬太郎(2004〜06年)
【2回】柳家花緑(1997・2000年)、国本武春(1998・2001年)、春風亭一之輔(2011・12年)、古今亭文菊(2018・19年)
▼落語家以外の大賞受賞者
国本武春(1998・2001年)
ポカスカジャン(2004年)
江戸家小猫(2018年)
【1997年】
[大賞]柳家花緑 [金賞]春風亭昇太、爆笑問題
【1998年】
[大賞]国本武春 [金賞]春風亭昇太
【1999年】
[大賞]春風亭昇太 [金賞]柳亭市馬
【2000年】
[大賞]柳家花緑 [金賞]春風亭昇太
【2001年】
[大賞]国本武春 [金賞]テツandトモ
【2003年】
[大賞]立川談春 [金賞]林家たい平、三遊亭歌武蔵
【2004〜06年】
[大賞]柳家喬太郎
【2007年】
[大賞]三遊亭遊雀 [金賞]古今亭菊之丞
【2009年】
[大賞]柳家三三
【2010年】
[大賞]桃月庵白酒
【2011・12年】
[大賞]春風亭一之輔
【2018年】
[大賞]江戸家小猫 [金賞]神田松之丞
【2019年】
[大賞]古今亭文菊
【2020年】
[大賞]古今亭文菊 [金賞]瀧川鯉八、神田伯山
第510回花形演芸会に行ってきた!
2021年9月18日(土)、国立演芸場で開かれた「花形演芸会」へ。
9月の会にはこの中から笑福亭喬介、桂宮治、鏡味仙成(大神楽)、桂福丸が登場。
【東京】桂宮治、入船亭小辰、古今亭志ん五、鈴々舎馬るこ、春風亭昇也、瀧川鯉八、鏡味仙成(大神楽)、桂小すみ(音曲)、神田伯山(講談)、母心(漫才)、まんじゅう大帝国(漫才)
【大阪】桂雀太、笑福亭喬介、桂福丸、笑福亭べ瓶
前座の三遊亭まんと『牛ほめ』、林家つる子『反対俥』(元気いっぱい!)に続き、笑福亭喬介登場。
▼公演情報
◯出演者:三遊亭まんと、林家つる子、笑福亭喬介、桂宮治、古今亭菊之丞、鏡味仙成、桂福丸
◯開催日:9月18日(土)
◯開演:17:30〜
◯料金:1,800円
◯会場:国立演芸場
▼プログラム内容
〈1〉笑福亭喬介『兵庫船』
〈2〉桂宮治『プレゼント』
〈3〉古今亭菊之丞『片棒』
〈4〉鏡味仙成 大神楽
〈5〉桂福丸『土橋萬歳』
桂宮治 『プレゼント』のあらすじと感想
12月25日、片田舎のショッピングセンター、東京本社からやってきたソーセー化粧品の販売員・宮の治は、集まった60人のお客さんに化粧品のミニボトルなどをどんどんクリスマスプレゼント。
そしていよいよ今日の本命、美肌のための画期的な化粧水「アスタリュージョン」を紹介して、その販売へ。今日に限り、1本5,000円のところ、3本まとめて買ってくれたら、1本4,000円。
さらにいまなら残っている福袋もつける。加えて3本使い切るあたりの3ヶ月後には「アスタリュージョン」を無料で1本プレゼントと大盤振る舞い。
「アスタリュージョン」がだいぶ売れたところに、80歳くらいのおばあちゃんも3本まとめて買うと言う。宮の治は「おばあちゃん、ムリしなくていいよ」と言ったものの、おばあちゃんは結局3本まとめて買った。おばあちゃんは明日から入院すると言う。おじいちゃんも子供もいないそうだ。
6ヶ月後、宮の治がまたショッピングセンターにやってきて今度は夏の化粧品の販売会。3月におばあちゃんはやってこなかったという。宮の治も店のみんなも気にしていた。
販売会に女の看護師がやってきて、宮の治におばあちゃんの手紙を渡す。宮の治がその手紙を読む。そこには「12月25日のプレゼントは自分にとって初めてのクリスマスプレゼントでとてもうれしかった」と書かれていた。
うれしくなった宮の治は看護師に「おばあちゃんは?」とたずねる。看護師は首を振る。。
手紙には「プレゼントはこの手紙を持ってきた人に渡して。きっとお世話になった人だから」とも書かれていた。
宮の治は「サンタからのクリスマスプレゼント」と、看護師にラッピングした「アスタリュージョン」を渡す。
宮の治「サンタはいつでもいる。6月だけど、メリー・クリスマス」
商品の特徴を微に入り細に入りまくし立てるあまりに完璧なセールストークに、いかにもありそうな会社の事情の裏話まで加えるのだから、落語とはいえ、これは売れてしまうだろうとつい思ってしまいますww
宮治さんの悪魔のようなセールステクニックww 営業マン時代の経験が生かされた宮治さんならではの爆笑セールス落語!
で終わらないというところが、またすごい。終盤、おばあちゃんの手紙に思わず涙腺が緩む。
今年6月、よみうりホールで『パイナップル』で聴いたときにも思ったのだけど、宮治さんは爆笑噺だけではなく、人情噺もとても面白い。ストーリー展開も絶妙にしてナチュラル。だから深い感情を呼び起こす人情噺として成立する。
爆笑噺に人情噺、古典に新作。落語家としての持ち味は違うのですが、万能の落語家である柳家喬太郎さんに連なるところに宮治さんもいるのではないかと思います。
まとめの感想
若手の実力者が、みんなトリネタを披露する花形演芸会は、聴こごたえたっぷり。入場料1,800円というのは文字通り破格でしょww
今回僕だったら誰に票を投じるかといえば、宮治さんに一票。あれだけの新作をつくって演じて、笑わせて泣かせるんですからね。東京落語のひいきだからということではありませんよ。
ちなみに神田伯山、瀧川鯉八出演の8月の花形演芸会は、行く気満々だったのですが、チケット分殺だったのですww
ゲスト、古今亭菊之丞師匠はお得意の『片棒』、跡取り息子が一人だけ登場の濃縮版でした。
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