立川談志vs居眠り客!裁判にまで発展した居眠り訴訟を解説!

落語雑学
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やること全てがスキャンダラスで、話題に事欠かないカリスマ「立川談志」。

そんな立川談志のエピソードの中でも裁判にまで発展したある事件を下世話にしらべてみました。

この記事の内容と結論

1998年12月17日のお話。長野県飯田市内で開かれた立川談志の独演会で居眠りをする客(男性会社役員)がいた。談志は居眠りしている客に怒り楽屋に引っ込む。

主催者側は困り会社役員になんとか退席してもらったのだが、その対応に怒った会社役員が主催者側を提訴した。

結局判決は主催者側の対応は間違ってなかったとして提訴を棄却した。

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居眠り客退席事件の経緯

●抑えておきたい基本情報

  • 1998年12月17日。長野県飯田市内の立川談志の独演会でおきた事件
  • 登場人物は立川談志(63歳)、主催した落語愛好会メンバーの飲食店主(46歳)、男性会社役員(63歳)
  • チケット代は夫婦2人で6000円
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事件発生!談志vs会社役員

居眠り

1998年12月17日に長野県飯田市内の伊賀良公民館で開かれた立川談志さんの独演会。当日は約260人の聴衆で満員。妻と二人で来ていた男性会社役員は、公演が始まるとすぐに居眠りを始めた。

談志さんが居眠りしてる会社役員を見つけると、高座から言葉を投げかけた。

「お父さん、寝ちゃって大丈夫かい」
「連れて帰ってくれたがいいですよ」
「ズバッと言やあ目障りだ」

その後、マクラで会場を爆笑させたが、会社役員はおきなかった。

談志はやる気がそがれたと高座を降り、弟子に「ダメだやってらんない、ありゃ迷惑だ」といって怒って楽屋に引っ込んでしまった。

主催者側の一人は落語会が中断したことに困り、お客さんに声をかけた。

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会社役員vs主催者側

喧嘩2

主催者側の担当者が会社役員に声をかける。

「気分でも悪いのですか」
「お疲れでしたら、布団を敷きます」
「外の空気を吸ってはどうですか」

色々と話してはみたが、よい反応が得られず困り果てた主催者側の担当者は、会場の受付にいた責任者に報告にいくと、会社役員も会場をでてその場にやってきた。

責任者は事情を説明したが、納得しない。

会社役員〉
居眠りをして何が悪いんだ。俺が金を払ったんだから何をしてもいいだろう。

責任者〉
そんな考えをする客はお客として扱えない。金は返すからとにかくおかえりください。

そういって責任者は土下座までした。それを見て妻が帰りましょうと会社役員の旦那に声をかけ、二人は帰っていった。

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裁判の内容と判決

裁判

退席はしたものの、腹の虫がおさまらない会社役員は「落語を聞く権利を侵害された」などとして、主催した落語愛好会メンバーの飲食店主(46歳)を相手取り、10万円の損害賠償を求める少額訴訟を飯田簡裁に起こした。

裁判では主催者側の態度が高圧的だったなど、色々争われた。

事件から約4ヶ月後の1999年4月21日に判決が出る。

〈判決〉
原告の居眠りが演者の意欲をそぎ、今回は落語会の進行に重大な障害を与えてしまったので、その場合主催者側がこの事態をおさめるために退席してもらう等の対応は違法とは言えないとして会社役員側の訴えを退けた。

談志さんは会社役員が会場から退出後、高座に戻り、他のお客さんにことの経緯を謝罪し、 いつも以上の熱演を見せた。

また、判決後に「裁判官が客と芸人の空間を大切にしてくれた事に感謝します」を発言。

今回は様々な条件と退出までの段階を踏んだので訴えは棄却されたが、基本的には居眠りのみでの安易は退出命令はやりすぎとして、できないそうです。

いいも悪いも談志伝説の一つの事件でした。

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