初心者のために古典落語のあらすじをご紹介!
今回ご紹介する演目は『風呂敷』。不倫を疑われそうになり、困った女性が兄貴に助けを求めに来る。兄貴は風呂敷を使ってある作戦を実行する。
『風呂敷』のあらすじと感想
“頭のいい兄貴とアホな亭主”
.滑稽噺.
簡単なあらすじ
兄貴の家に仲間の女房が駆け込んできた。亭主の留守中、馴染みの新さんが遊びにきて、二人でお茶を飲んでいたところに雨がザーッと降ってきたので雨戸を閉めた。
そこに今夜は遅くなるはずの亭主が酔っ払って帰ってきた。亭主の熊五郎は乱暴で嫉妬深く、新さんと不倫してると間違えられたらタイヘンと、女房はとっさに新さんを押入れに押し込んだ。
ところがそれを知らずの亭主は家に帰るなり、押入れの前にどっかと腰を降ろしてしまってびくとも動かない。
困ったと、女房が兄貴に助けを求めてやってきたのだ。
兄貴は女房が待つ家になぜか風呂敷を持ってやってきた。
「熊五郎、実は面白い話があってな、ちょっと聞いてくれ」
それから兄貴は酔っ払っている亭主に話した。
「さっき長屋になる馴染みの家で、助けを求められたんだよ。たまたま遊びに来た男が来た時に雨が降ってきて、戸を閉めたら、そん時に亭主が帰ってきちまった。不倫男と疑われたら面倒だと押し入れに隠れてもらったら、亭主が押入れの前から動かなくて困ってると。」
熊五郎「へー面白いねえ。その話」
兄貴「だろ。どうやったのか気になるだろ。よし教えてやるよ。」
兄貴は実践してみせた。
兄貴「風呂敷を広げてな、こうやってお前にかぶせてな、ほらなにも見えないだろ」
熊五郎「うん見えねえ。」
兄貴「そしたら押し入れを開けて、中にいる男を出さして逃がすわけだ。」
兄貴は中で震えてる新さんにでろとジェースチャーをして、静かに出てきてもらう。
風呂敷を剥がすと熊五郎はいった。
「兄貴、さすがっすね。でも、引っかかるその亭主も馬鹿ですねぇ。」
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