とにかく「明るい高座を目指す」がテーマの円楽一門会のエース格の三遊亭兼好さん (52歳)。
小さい頃から絵も運動も得意。ツイッターではいろんな落語家のイラストと文章を披露してくれてます。また、サラリーマンを経て妻も子供もいた28歳で入門という苦労人。
そんな三遊亭兼好さんの経歴・演目・評価などをご紹介します。
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プロフィールと経歴
▼落語家になるまで
- 小中学生では剣道部、高校ではラグビー部に入部。運動神経はいい。
- 就職がうまく行かず「二松学舎大学なら国語だけで受験できるぞ」と先生に進められて進学。
- 落語との出会いは「地元のタウン誌」の編集の仕事で、焼肉屋さんに広告をお願いしにいった時。焼肉屋さんが主催する立川談志の落語会の取材記事を書いてくれるならといわれ、初めて落語を聞く。だけど興味はわかなかった。
- 27歳頃に築地の魚河岸で働く。午前中で仕事が終わり暇なので寄席にいき、それがきかっけで落語に夢中になる。
- 落語家になりたくなり、タウン誌の時にお世話になった落語会を主催する焼肉屋に相談しに行ったら、「三遊亭好楽師匠に弟子入りするのはどう?」と進められる。
- 三遊亭好楽に弟子入りすべく家を訪ねる。ちょうど歩いていた好楽師匠に弟子入り志願。何度もここわられるが紆余曲折あり認められる。
- 1998年8月に28歳で三遊亭好楽に入門。前座名は好作。
▼落語家になった後
- 家族がいる身分での前座時代は、師匠の奥さんや妻などいろんな人に助けて不思議と生きていけた。
- 2002年二ツ目に昇進して、好二郎と改名。
- 2006年4月「にっかん飛切落語会」若手落語家表彰努力賞受賞
- 2008年9月真打昇進し名前を「兼好」に変える。理由は“けんこう”っぽいから。
- 2014年彩の国落語大賞受賞
▼三遊亭兼好のエピソード集
- 大学では漫画研究会とラグビーサークルに所属
- 落語家のしきたりが全くわからず、朝早くに師匠の家に行って掃除等をするのが当然なのに、朝ごはんは家族と食べたいとはなしてしまう。
- 師匠は基本的に優しい。ただ大師匠の先代三遊亭円楽のお供時に遅刻をしたときに怒られ破門をいい渡れた。
- 師匠がいろんな人に稽古をつけてあげてと頼んでくれてありがたかった。
- できる古典落語の数は170席ほど。
- 入門前に結婚していて、子供は2人(女性)
三遊亭兼好の魅力とオススメ演目
私が2021年12月4日(土)に行った「柳家三三・三遊亭兼好二人会」の中から、兼好さんの魅力が詰まった落語をご紹介します。
▼公演情報
◯出演者:柳家三三、三遊亭兼好、三遊亭ごはんつぶ
◯開催日:12月4日(土)
◯開演:19:00〜
◯料金:3,700円
◯会場:一ツ橋ホール
▼プログラム内容
〈1〉三遊亭ごはんつぶ『子ほめ』
〈2〉柳家三三『湯屋番』
〈3〉三遊亭兼好『三方一両損』
〈4〉三遊亭兼好『館林』
〈5〉柳家三三『富久』
『三方一両損』のあらすじと感想
今年の大谷選手の投打の二刀流はすごかった。盗塁もすごい。でもそれ入れると、三流になっちゃう。というマクラで大笑い。
あらすじと感想
道で拾った三両を「渡す」「受け取らない」という、拾った江戸っ子と落とした江戸っ子の意地の張り合いが楽しい『三方一両損』。
男は三両を拾った。拾ったほうにすれば持ち主がわかった以上返すのが当たり前。だから落とし主に返しに行くのだが、江戸っ子は頑固。落としたほうは、自分の財布を嫌って出ていった、そんな薄情は金は要らないといい消して受け取らない。
それで二人は受け取れ、受け取らないの喧嘩に発展し、長屋の大家が仲裁にはいる。一旦収まったがまた喧嘩が始まった。そこで奉行所に訴え出る。
裁判官は大岡越前。そして奉行所で判決がでる。
奉行は二人に二両ずつを渡す。元々、三両をどちらがもらうかだったので、もらうのが二両に減ったのでお互い一両の損。
奉行も三両預かり二両ずつ渡したので、四両必要になり、自分のポケットマネーから一両を出したので一両の損。これで三方一両損ということになった。
▼兼好さんの独自の演出・アレンジが面白かった。
二人はともに江戸っ子気質を代表するかのような職人、大工と左官。兼好さんの、あの甲高い声で「おうっ」「やうっ」「あうっ」「よっ」と演られると、もうそれだけで可笑しい。
両方の長屋の大家に訴えられて、奉行所の白洲に引き出された二人とその関係者たち。
大家があぐらをかいて座る大工の熊五郎に「ちゃんと座れ」と注意し、ピチッとしたももひきをはいた熊五郎がおとなしく正座し直したところ、ももひきの後ろがピリッと真っ二つ。
左官の金太郎「あいつ、ケツ半分出してる。お白州(裁判所)の前に半ケツが出るっておもしれえ」
『館林』のあらすじと感想
幕末、黒船がやってきて江戸中が騒然としている時期に、町人なのに習い事として剣術の道場に通う八っつぁん。その腰の軽いキャラが、兼好さんの持ち味にピッタリ。
むちゃな修行しないと立派な剣術使いになれない。真剣でむちゃするから、てっきりむちゃ修行だと思い込んでいた八っつぁん。もちろん、むちゃ修行ならね武者修行。
先生が若い頃「上州館林に武者修行に行った」と言うと「上手なばかばやし?」と返す。
「そっちのほうが難しいだろ」と先生。さらに先生は館林での自慢話を披露する。
「泥棒が暴れて刀を振り回しながら蔵に立てこもった。だれも蔵の中にはいれない。そこで私が手助けをした。まず米俵を蔵の中に投げ込んだ。おそらくあっちは焦ってるから冷静な判断ができず俵をきりつけてくるだろうという考えからだ。そして案の定そうなった。私はそのスキを狙って泥棒を捕まえたのだ」
そのエピソードに感動した八っつぁん。その帰り道、ちょうど暴れた男が蔵に立てこもっている場面に出くわした。まってましたとその事態をおさめるべく名乗りをあげる。
そして先生と同じように米俵をなげこんだのだが、なんだか反応がない。そこでそっと蔵の戸をあけるとスパッと八っつぁんの首を切ってきた。
切られてオチた首。
八っつぁんはつぶやく「先生、うそばっかり」
▼兼好さんの独自の演出・アレンジが面白かった。
館林といえば茂林寺。といえば『ぶんぷく茶釜』の昔話。
八っつぁん、問わず語りにそのストーリーを話すのですが『ぶんぷく茶釜』から始まって『カチカチ山』『いなばの白うさぎ』『桃太郎』『浦島太郎』までの話を一気につなげて一話にしてしまう離れ業を披露。
さらにラストには土蔵にたてこもった侍に、首を切られてしまった八っつぁん。駆けつけた先生に、首がじりじりと向き直る。
「先生、うそばっかり」という首だけの口から出た、そのセリフの軽さも、やっぱり兼好さんだった。
三遊亭兼好落語集「厩火事/へっつい幽霊」
三遊亭兼好さんのツイッターが面白い
本日の #兼好のお絵かき は三人会の楽屋でずっと考えていたことです…🤤#三遊亭歌武蔵 師匠#柳家喬太郎 師匠 pic.twitter.com/sCkO0VlZdo
— 三遊亭兼好 | 絵日記 (@sanyutei_kenko) March 1, 2022
三遊亭兼好さんは大学では漫画研究会にはいってたほどイラストがお得意。ツイッターではイラストと文章で落語ファンを楽しませてくれます。
▶三遊亭兼好さんのイラスト満載のTwitterはこちら
三遊亭兼好さんのスケジュール
三遊亭兼好さんはスケジュールを簡単に確認できるのがチケットぴあ。もちろん寄席だとかぴあで販売してないものは載ってません。
ま、確実にチケットがあるなということはわかります。全部のスケジュールを知りたい方は三遊亭兼好さんは充実したHPをもっているのでそこをみれば基本的にはわかります。
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