初心者のために古典落語のあらすじをご紹介!
今回ご紹介する演目は『長短』。気の短い男と気の長い男は性格は合わないものの、なぜか仲が良い。そんな二人が遊ぶのだが性格ゆえにちょっとした悲劇が起きる。
悲劇と言っても正直くだらない笑い話です。
『長短』のあらすじと感想
“騙し騙されてどっちが勝つ”
.滑稽噺.
簡単なあらすじ
気が短い「短七」と気が長い「長さん」は正反対の正確だが仲が良かった。
そんなある日、長さんが遊びにきた。遊びにやってきたのに、家に入ろうとせず、あたりを見回したり家の周りをぐるぐるしたり通りがかった人と他愛もない会話に終始。
気の短い短七はその様子をみてイライラ。
長さん〉おい!何してるんだ。家に上がるなら上がるではやくしろよ。
短七〉ああ、すまねえすまねえ。
やっとこさ家の中に入る。
長さん〉お茶とまんじゅう。早く飲んで食っちまいな。
短七〉ありがとう。食べて飲もうか。飲んで食べようか。どっちがいい?
長さん〉しるか!一緒に口の中に入れちまいな。
短七〉それじゃあ、せっかく用意してくれたのに悪いじゃない。
長さん〉まったくじれってえな。お前みたいにのんきに構えてたら、お茶が冷めちまうし、まんじゅうが腐っちまうだろ。
長さんはイライラのストレス発散をするため、タバコに火をつける。火をつけて勢いよくスパスパ。火種のついた灰をはらうときも、もちろん豪快に勢いよくパンパンはらう。
しばらくして短七がいう。
短七〉長さん。話したいことがあるんだけど聞いてくれる?
長さん〉なんだい。そんなこと言ってる暇があったら早く言えよ。
短七〉んんとね。怒らないで聞いてくれる?
長さん〉だから早くいえって。怒りもしねえよ。
短七〉でも、もう怒ってるよ。
長さん〉うるせえ。早くいえ。
短七は一呼吸おいてから言う。
短七〉長さんタバコ吸ってるでしょ。さっきその灰が袖の中に入ったのみたんだけど、なんか背中から煙がでてるよ。
長さん〉しょうもねえこと言ってんじゃねえよ。――んん?煙?
長さんの袖から入った火種のついた灰が和服に燃え上がり、背中から煙がでてた。長さんそれを見て慌てふためく。
長さん〉てっめぇなんで早く言わないんだよ。バカヤロウー!!
短七〉ほら、やっぱり怒る。言わなきゃよかった。
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