柳家喬太郎の新作落語『諜報員メアリー』をご紹介。
はっきりいってナンセンス。急に居酒屋の店員の外国人の女性メアリーが私は秘密諜報員と名乗る。この一文についてこられた人は思いっきり楽しめます。
諜報員メアリーのあらすじと感想
深夜、歌舞伎町の居酒屋を追い出された酔っ払いの学生二人。帰ろうと思ったが、始発の電車にはまだ時間がある。
あてもなく歩いていると、道に倒れている男を発見。危ないから呼び起こそうとする。
半纏にステテコ、はちまきのその男は江戸前のホームレスのよう。男はすくっと起き上がってなにやら口ずさむ。
「金魚〜金魚〜金魚はいらんかねー」
今の時代に金魚売り?そんな人がいるのか。寝ぼけているだけか。学生が戸惑ってると、やがて男は歌いだした。
「ロブスター〜ロブスター〜いらんかね⁉生きの良いエビ、悪いエビ。いらんかねー」
学生〉なんだこの人は?ロブスター売り⁉いやいや、そんな人いるわけないか。おじさん大丈夫?だいぶ酔っ払ってるみたいだけど。
おじさんを凝視していると、突然後ろの方からけたたましい笑い声が聞こえた。
「ヒィヒィヒィヒィヒィ。見てしまいましたね」
声の方へ目をやると、声の主はさっきの居酒屋和民でレジ係をしていた外国人の女だった。
外国人の女は叫ぶ「金魚売りをロブスター売りにして、日本経済をガタガタにしている、わたしは諜報員メアリーです」
学生〉え、だれ?????。さっきの店員さん?
メアリー〉そうです。私は日本の経済をガタガタにするために、本国から派遣されてきた秘密諜報員のメアリーです。あなた達、私が秘密諜報員だということを知ってしまいましたね。
学生〉いや、あんたが自分で名乗ったんだよ。で、なに?どこの国から来たんだ。
メアリー〉教えてあげましょう。多国籍軍です。
学生〉その中のどこの国か聞いてるんだよ。
メアリー〉へへへへ。いいですか、日本人はエビが大好きです。例えば日本人のエビの消費量は日本一。
学生〉え?どういう意味。わかりずらいけどそりゃあそうだろ。
メアリー〉私達の計画はエビ好きの日本人に粗悪なエビを紛れ込ませ、それを食べた日本人にやる気を無くさせ、経済をガタガタにする。なんてことだ、最悪です。あなた達はこの計画も知ってしまった。わかりますね。どうなるか。
学生〉いや、だから知ったも何も、あんたが自分で全部いったんだよ。
女の訳わからない言葉を聞いてツッコミをいれてると、そこにさっきの居酒屋の店長が現れた。
店長〉もうやめとけメアリー!どうせ、こんなことだと思った。
学生〉え、こんなことと思うか?想像力豊かすぎ。
メアリーはかつて貧しく、どこにもいくあてがなかった。それを店長が助けたという。店長はなんとなく感づいていたが、ついにメアリーの正体を確信した。
メアリー〉店長。私が秘密諜報員と知ってたのねぇ。それを知ってても助けてくれたのね。
店長〉ああ、わかってたよ。どんな秘密もばれるもんさ。昔の人はいいことをいった。壁に耳あり・・・。
すると、どこからかわからないが、メアリーは一枚の障子をすくっとだした。「障子にメアリー!」
んーナンセンスな落語。。。読んだ人はついてこれました?
感想
サゲからつくったナンセンス落語『諜報員メアリー』。
喬太郎さんが入門前につくった新作というから、喬太郎さんは異彩。
この噺を面白いと思えるか思えないか、完全に人を選ぶ作品。このくだらなさは、喬太郎さんの新作のなかでも最右翼ではと思われますwww
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