三遊亭円楽さんは長らく空席になっている、三遊亭の大名跡「三遊亭圓生」の襲名に意欲を燃やしている。
様々なインタビューで襲名したいと断言!
ということでこの「圓生」の名跡の襲名を巡る争いの歴史を解説!
三遊亭圓生を巡る争いの歴史!
百席(7)帯久/お藤松五郎
三遊亭の最も偉大な大名跡と言われるのが「三遊亭圓生」の名前。
なんせ三遊亭の名前の開祖が江戸時代後期に活躍した落語家「初代三遊亭圓生」だからです。
そして三遊亭圓生の大名跡は脈々と受け継がれてきました。
ただ昭和の名人「6代目三遊亭圓生」が1979年に死去してから、圓生の名前は受け継ぐものが現れてず、空席となっていたわけです。
ただ、誰も襲名を希望していないわけではなく、紆余曲折あって誰も襲名できてないというのが、正しいです。
そこで、その圓生の名跡について話題になっていたので歴史を振り返り経緯を紹介します。
▼圓生の名跡を巡る簡単な流れ
- 1979年/6代目三遊亭圓生死去
- 2009年/円生の名を預かっていると考えていた、五代目三遊亭円楽が死去する前「円生は鳳楽に継がせる」と、一門の前で明言。
- 2009年/円生襲名騒動勃発!七代目襲名に三遊亭鳳楽(63歳)、三遊亭円窓(69歳)、三遊亭円丈(65歳)が立候補
- 2009年/圓生の妻が名跡を「止め名(誰にも継がせない)」にした覚書を書く。円窓は圓生の長男に相談し、覚書を破棄してもらう。
- 2010年/ジョーク半分で鳳楽・円丈による「円生争奪杯落語会」が開催。円窓は覚書破棄を理由に鳳楽に話し合おうと相談するが、スルーされる。
- 2010年/圓生の名前は結局、保留される。
- 2015年/三遊亭円楽さんが「三遊亭圓生」襲名問題を白紙に戻したこと話す。
- 2021年/三遊亭円楽さんが「三遊亭圓生」襲名をしたい旨をインタビュー等で宣言するようになる。
圓生襲名争いの時系列と出来事
圓生襲名争いの時系列と出来事を詳しくまとめてみました。
❶五代目三遊亭円楽が圓生を弟子に継がせると宣言!
2009年10月29日、円生の名を預かっていると考えていた、五代目三遊亭円楽が死去する前「円楽は三遊亭楽太郎に円生は鳳楽に継がせる」と、一門の前で明言しました。
それで指名をうけた三遊亭鳳楽が襲名の準備に入ると、三遊亭圓生の2人の弟子「三遊亭円窓」「三遊亭円丈」からものいいが掛かった。
❷圓生の襲名に三人の立候補者現る!
三遊亭圓生の直弟子「三遊亭円窓」「三遊亭円丈」が立候補。圓生の直弟子の円楽に指名された三遊亭鳳楽、三遊亭円窓、三遊亭円丈が三つ巴の争いに発展。
●三遊亭圓生との関係性
- 【師匠】三遊亭圓生→〈弟子〉三遊亭円楽→〈圓生孫弟子・円楽弟子〉三遊亭鳳楽、三遊亭楽太郎
- 【師匠】三遊亭圓生→〈弟子〉三遊亭円窓
- 【師匠】三遊亭圓生→〈弟子〉三遊亭円丈
そもそも圓生は直弟子が継ぐべきで、弟子の円楽の弟子にあたる、いわゆる“孫弟子”の鳳楽が継ぐべきじゃないと反対する。
ただ鳳楽側もそれについては納得してない。そもそも圓生が落語協会を脱退した時に円楽はついていき、死去後も落語協会に戻らず現円楽一門会を設立した。
ただ、二人の弟子は死去後、すぐに落語協会にまい戻った。しかも、円窓さんは春風亭柳枝に弟子入りし、後に円生に移籍して弟子入りした人で純粋な弟子ではない。
❸圓生の名跡を「止め名」にした覚書発覚!そして撤回!
死去して7年後、圓生の名跡を「止め名」にし、名跡は誰にも継がせないという覚書があるとの話。ただ、これは圓生が決めたことではなく、圓生の妻が勝手に決めたことといわれている。
ただ、これはなんの法的根拠もなく、血で受け継いできた歌舞伎と違い、勝手なことはできないはず。
結局、覚書&止な名の件をきいた円窓が、圓生の名跡を形式上預かってるであろう、長男に覚書の破棄を願い出て「覚書破棄」の許可をもらう。
❹鳳楽・円丈による「円生争奪杯落語会」が開催
円丈がジョーク半分で鳳楽に、どっちが圓生を受け継ぐのにふさわしいか、落語会を開催して決めようと提案し実現。ただ、このジョークにしたことで円状はある意味自ら身を引いた。
ただ、円窓は覚書破棄を理由に、鳳楽に二人でこの名跡争いを解決しようと文章文書で呼び掛ける。ただ鳳楽はこれを無視した。
結論!「圓生」の名前はだれも襲名することなく、現在も眠っている。
❺円楽、圓生襲名問題を白紙&復活宣言!
2015年に三遊亭円楽(65歳)が7月31日に「三遊亭圓生」の襲名問題を白紙に戻したことを明言した。
2014年に圓丈一門と五代目圓楽一門の合同落語会に開催された。名付けて「三遊ゆきどけの会」。三遊亭圓丈、三遊亭円楽、三遊亭楽生、三遊亭天どんが出演し、色々あったが円生の弟子系列で仲良くやりましょうという会でした。
2015年9月3日におこなった「三遊ゆきどけの会」で、円楽は「これまでのことをちゃらにして、ゼロからやり直していく」と話しました。
さらに「6代目円生三十七回忌、5代目三遊亭円楽七回忌追善落語会」が開催されそこで下記の発言。
「ゴタゴタしていたのがおかしい。先代が火を付けてやり残したことを、私が収めたい。いくつかプランがあり、必ず円生の名を復活させます」
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/1516012.html
また、2021年には三遊亭円楽さんが、大名跡・円生襲名にもしかしたら立候補すると明言。
理由は圓生の名跡は三遊亭の宝だからこそ、だれかが受け継いで、一回世の中に出すの役目とおもってるということ。
ただ、病気等もあり具体的な動きはとまってる。
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