『茄子娘』落語のあらすじ(オチも)をわかりやすく紹介!

茄子娘 落語の演目あらすじ
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初心者のために落語のあらすじをご紹介!

夏の落語といってもいい演目『茄子娘』。夏野菜の茄子が大好きな住職の噺。美しい茄子の精が出てきます。

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『茄子娘』のあらすじと感想

茄子

“夏の夜に現れた茄子の精は、美しいビーナスだった”

.滑稽. .ファンタジー.

簡単なあらすじ

東海道、戸塚宿の少し離れた場所にある禅寺「曹元寺」。独身の住職は小坊主と二人暮らし。貧乏な寺なのだが、畑で野菜を作り、自給自足でしのいでいた。

そんな住職の楽しみといえばなんといっても「茄子」。茄子好きの住職は大事に大事に茄子を育て、茄子に語りかけることもあるほど惚れ込んでいた。

そんなある夏の暑い夜。住職が蚊帳の中で一人で寝ていると、なにやら人の気配がする。住職は蚊帳から出て辺りを見回す。そこには友禅の美しい着物をまとった年の頃は十七、八歳の、美しい娘の姿があった。

その娘は自分のことを「茄子の精」だと言う。

住職「茄子の精⁉ いやいや、だとしてもどうしてここにまいった?」。

茄子の精「はい。毎日毎日私のことを気にかけて大事にくださり、大きくなったら私を妻(さい)にしてくれるとおっしゃいましたので。」

住職「妻? そんなことを言っては…。ん? ひょっとして菜(さい)と妻を勘違いしたのか」

「菜」を「妻」に勘違いしてしまった娘。住職はせっかく来てくれたので、肩を揉んでくれないかと娘に頼んだ。しばらく気持ち良く揉んでもらってると、天気が急に怪しくなってきた。

雨がどんどん勢いを増し、ついには近くの畑に雷が落ちた。その音に驚いた娘は怖さのあまり住職に抱きつき、住職も大丈夫、大丈夫と優しく抱きしめた。

雨が止んで夜も明けた。和尚が起きるとそこに娘の姿はなかった。住職の体はなぜかぐっしょりと濡れている。なんだか悪い夢を見ていたようだがと、一息つくのだが、そこは真面目な住職。

たとえ夢とはいえ、若き女性にうつつを抜かしてしまった自分を悔いた。こんなことは許されない。自分はまだまだ修行が足りてないと、寺を出て修行の旅に出る。

五年経ち、住職は村へ帰って来た。誰も管理してない寺はさぞかし荒れているだろうと思っていたが、意外にも寺を出た時の状態と変わっていなかった。

住職は安堵して寺の中に入ると「おとうさま」と呼ぶ声が聞こえる。見ると四、五歳歳ぐらいのおかっぱの女の子だ。小さくて可愛い女の子。

頭をなでながら、「ここで遊んでいるの?もう空も暗くなってきたから、早くお家に帰りなさい」とやさしくいった。すると女の子は、奇妙なことを言い出す。

女の子「ちがうよ、ここだもん私の家。あたしはね、五年前にここの畑の茄子のお母さんから生まれた子なんだよ」
住職「茄子のお母さん?」

あまりの突拍子もないことに驚いた住職だが、あの出来事が夢ではなかったのだと悟った。

住職「ここは誰もいない寺だよ。そなたは誰に育ててもらったのかな」
女の子「一人で大きくなったんだよ」
住職「なに、一人で。なるほど親はナス(なく)とも子は育つか」 

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時間がない方へ超要約こんな話

大好物の茄子を大事に育てていたら、美しい茄子の精が現れた。その茄子に心を持ってかれた住職は仏の道を踏み外したと反省し修行の旅に出る。五年ぶりに寺に帰ってくると、そこには五歳ほどの小さな子。その子は自分の事を茄子の精の子供だと名乗るのであった。

落語好きの視点

お坊さんの修行、戒律が厳しいことを逆手にとったファンタジー。美しい茄子の精とその子を出しておいて、「親はナス(なく)とも子は育つ」というダジャレ落ちもないものだと思わなくもありませんけど。。。

激しい雨に急に大きな雷。若く美しい女が男にひっしとしがみつく。ここは『宮戸川』とまったく同じシチェーション。あとはもう、なるようになるしかないよね〜

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